こんにちは千ブログです。
私は現在建設業の経営者をしています。
みなさん鳶職って楽な仕事だと思いますか?楽な仕事だと思う人の方が少ないでしょう。
今回は鳶職はきついと思うかどうか、鳶職の現役社長と見習いにインタビューしてきました。
今回の記事でわかることは下記
・鳶の仕事がきついと思う時
・鳶経営者の苦労
・鳶やりがい
・鳶どんな人が向いているか
・鳶が向いていない人
なお、今回インタビューに協力してくれた社長と見習いは足場鳶の方ですので、鉄骨鳶や、重量鳶に興味がある方にはあまり役にたたないかもしれません
鳶職きついと思う時(見習い編)

このブログは未経験の方も多いと思いますので、まずは見習いの方の取材結果を皆さんに紹介します。
皆さんの転職の際などのお役にたててください。
なお、今回取材に協力してくれた見習いは鳶経験7ヶ月、他職種経験なしの方です。
1日中動き回る
鳶の仕事は1日中動き回ります。
足場を組む人、足場の材料を運搬する人などベテランでも見習いでも関係なく、1日中動き回ります。
建設業の仕事はどの仕事も肉体労働ですが、1日中動き回る職種は中々ありません。
高所が怖い
鳶は建設業の中でも高所作業が一番多い仕事になります。
そのため、高所での作業に慣れていない見習いのときは、高さに恐怖を覚える人も多いです。
ただし、後ほど解説しますが、高所での作業が全く怖くない人は労災が多い傾向もあります。
そのため、高所での作業はある程度の恐怖心は必要です。
ガラが悪い
これは鳶だけでなく建設業全体の話ですが、ガラが悪いと思う人はたくさんいます。
特に鳶は体力的にもきつい作業なので、イケイケの若い職人が大勢いる傾向もあります。
また、建設業は検挙率が高い仕事ですので、イメージからガラが悪いと思いこんでしまう人もいます。
拘束時間が長い
この課題も鳶だけでなく建設業全体での問題でもありますが、拘束時間の長さはやはり働いてる人からしたら改善するべきところであります。
6:00 家を出る
6:30 事務所に到着、必要道具の積込み
7:00 現場に出発
8:00 作業開始
17:00 作業終了
18:00 事務所到着、道具の荷降ろし
19:00 帰宅
上記の場合、拘束時間は13時間になります。
仮に日給1万円だったとして、時給に換算にするとたったの833円になります。
このように、地域によっては最低賃金を下回るほど安時給です。
毎日汗を流しながら時給833円なんてやる気なくなっちゃいますよねぇ
将来が不安
鳶の仕事は肉体的にもかなりきつい仕事です。
そのため、これから何十年鳶の仕事ができるか不安に思ってる人は多くいます。
腰道具の費用が高額
ある程度仕事に慣れてくると自分が使用する工具は自分で揃えたくなってくるもの。
その工具の中でも鳶が特にこだわる道具は、腰道具です。
腰道具の費用はピンからキリまでありますが、一日中身につけるものなのでいいものが欲しくなります。
鳶の腰道具のカスタムは、高額であれば60万以上、安くても20万前後します。
会社勤めの人にとって、かなり生活を圧迫するのは間違いないです。
また、安い腰道具を使っていると上司などから馬鹿にされたりするので、見栄をはってしまう人も多いのです。
鳶職がきついと思う時(社長編)

これまでは見習いがしんどいと思うところを紹介しましたが、これからは社長なりのしんどいところを紹介します。
人の入れ替わりが激しい
鳶の仕事は重労働ということもあり、離職率が高い傾向にあります。
どんな新人であろうと、材料が運べるだけで作業効率はかなり変わります。
そのため、人材の急な離職があると現場の段取りを1から考えないといけないし、最悪の場合、現場の案件を断らないといけないこともあります。
このように、人員の入れ替わりが激しいと現場の段取りを逐一変える必要や、急に現場を断ると大切なお客さんとの付き合いがなくなってしまうこともあります。
材料費がかなり高額
鳶は、足場板、単管、クランプなど、必要な材料が多くあります。
その費用は1000万では収まりません。
また、材料の数が多いため材料置き場などの土地も必要となります。
そのため、開業時や事業拡大の際などには、かなりの費用が必要です。
鳶のやりがい

これまではきつい所を紹介してきましたが、鳶の仕事にももちろんやりがいはあります。
鳶のやりがいも理解して転職の際などの参考にしてみてください。
学歴、年齢関係なく挑戦できる
鳶の仕事は基本的に学歴、経験、年齢に関係なく会社に入ることができます。(※ただし、足場上での作業は法律で18歳以上と決まっています)
学歴がないから挫折する人も多くいますが、中卒でも1億円程度稼いでいる職人もいます。
そういった点では、かなりやりがいがある仕事なのではないかと思います。
現場終了時の達成感
鳶の仕事は直接建設に携わることはありませんが、なにもないところに足場を作り、建物が完成してから足場をバラします。
まさしく「鳶に始まり、鳶に終わる」という実感できるところがやりがいの一つとも言えます。
また、鳶職人の中には「俺達がいるから他の業者が作業できるんだ」と誇りを持って仕事をしている方も少なくはありません。
筋肉がつく
鳶の仕事は、建設業の中でもかなりきつい仕事であるのは間違いありません。
毎日鉄パイプや足場板を運んだり持ち上げたりすると、かなり筋肉がつきます。
歳をとるにつれお腹が出てくることが多いものですが、鳶の場合その心配は他の仕事に比べて少ないかもしれませんね(笑)
集中力が身につく
鳶の仕事は少しでも気を抜くと死亡災害にもつながる事があります。
また、ほんの少しのミスで足場が崩壊して何十人をも巻き込む事故にもなりかねません。
そのため、鳶は作業中にかなりの集中力を求められます。
はじめはしんどいかもしれませんが、集中力は必ず身についてきます。
集中力が身につくと鳶だけではなく、ほかのどんな職種に転職した際にも役に立ちます。
鳶職の平均年収
鳶職の平均年収は360万円から450万円ほど。
詳しくは下記リンクをご参照ください。
まとめ

いかがでしたか?今回は鳶のしんどい点、やりがいなどを紹介しました。
実際やりがいはまだまだたくさんあると思います。
また、鳶の仕事は慣れれば慣れるほどやりがいがみつかりやすい職種でもありますので、「建設の華」と呼ばれることも。
この記事が少しでも参考になればとても嬉しいです。
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